
弁護士がバーテンダーとして酒類を提供しながら、法律相談にも応じる「弁護士バー」を、第二東京弁護士会の外岡潤弁護士(29)が計画している。気軽に弁護士に相談できる場をつくろうとの試みだが、同弁護士会は弁護士法の禁止規定に抵触すると指摘、計画中止を要請している。
8日会見した外岡弁護士によると、友人の元システム開発会社役員(33)の提案で思い立ち、8月に2人で出店母体となる一般社団法人を設立した。
計画では、社団法人が飲食事業者と共同で都内のターミナル駅近辺に出店し、収入は折半。弁護士がバーテンダーを務め、客の要望があれば店内の別室で法律相談を受ける。弁護士は無報酬だが、顧客開拓の機会を得られる仕組みで、女性を含め約10人が参加を希望しているという。
外岡弁護士は「何か起きてから弁護士を探しても遅い。相性のいい人を見つけておけば安心で、お客と弁護士双方にメリットがある出会いの場」と話す。
これに対し弁護士会は、社団法人が収入を得て、弁護士と顧客の法律事務を仲介するのは、弁護士法が禁じる「報酬目的の周旋」に当たると「待った」をかけた。味岡良行副会長は「客が酔った状態で相談を受けるのはトラブルのもと。品位も損なう」と渋い顔だ。
外岡弁護士は「法の規定は悪質なブローカーを想定しており、今回の計画は抵触しない。認められなければ実際に開店し世間に是非を問う」、弁護士会は「開店したら何らかの措置を検討する」と、ともに折り合う様子はない。【伊藤一郎】